タロウと一緒に郵便局へ行った。
タロウにとっては試練と忍耐の場になった。 振り込みや入金など、いろいろな用事があったため、私はタロウそっちのけで忙しくあっちこっち歩いた。
タロウは不安が強く、絶対に私から離れることなく着いてくるからと安心していた。
ATMの前に立ち、ふと後ろを見ると、タロウがいない。郵便局内の元居た場所に戻ると、タロウは生まれて初めて『迷子』になっていた。
不安そうにキョロキョロしていた。
ほんの1分もないできごとだった。
タロウを見つけると、半べそで怒っていたが、一緒にATM操作などしていたら落ち着いた。
椅子に座り、番号札を持ち、呼ばれるのを待っていた。
タロウは椅子に寝そべっていた。
番号を呼ばれたので、タロウに「ママはあそこで支払いしてくるから、ここで待っていてね」と、タロウから離れた。
端っこの窓口だったため、タロウの位置からは見えなかった。
私は支払いながらも、何度も後ろを向いてジャンプし、タロウの様子を見ていた。
タロウは落ち着いた様子で待っていてくれた。椅子に寝そべったままで。
頭をグシャグシャになで、「よく待っていてくれたね。 助かったよ」とほめた。
本当にうれしかった。 親離れ、第一歩だね。
コメント