何を、誰を、信じればいいの?
私はタロウを理想を持って育てていた。親子付き合いは適度にあり、赤ちゃん教室にもよく参加していた。
タロウが育つにつれ、世間との繋がりがなくなっていった。
最後に残っていた世間との繋りのチャンスだった『公園通い』も諦めた。
苦しみながら理想を捨てた。育児マニュアルは封印された。仕方がなかった。
私は療育の先生をお会いする前から信じていた。魔法のような解決法がないことにはもう気づいていたけど。
療育の先生が書いた自閉症スペクトラムの本を読んでいる。少し進むべき道が見えた気がした。
[ad#yume_inline]ところが、ダンナには、私が『療育』に洗脳されたように見えてるようだ。 ダンナはタロウの『普通』をまだ諦めていない。進もうとしている道が私と違う。 ダンナの提案は、私にとって過ぎて来た道のように思える。
二度と戻りたくない道だ。 ダンナを信じた方がいいのか、このまま『療育』を信じていけばいいのか。
タロウにとって何が一番いいのか。 戦いのない道はないのだろうか。 時の流れに身をまかせたい。
そして、理想を思う余裕が欲しい。
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