外へ出ると、私達親子の平和の呪文を唱えた。
「友達なんかいらない」 昨日は公園に、今日は区役所のキッズコーナーに行ったが、ほとんど誰とも話さなかった。
私は幸せの為、心を閉ざした。
タロウと二人で楽しむことだけを考えようとした。
タロウを産む前の職場では人付き合いが盛んで、タロウがいない時代最後の私の歴史は『社交的』であった。
タロウを生んでからもママ友達をたくさん作り『社交的』でいようとしたが、私の気持ちに逆らうように、育児との両立が苦痛になっていった。 タロウが3才を目前にし、私は社交性を無くした。
社交的でなくなったのは 『タロウの性質に対応できない私』のせいだ。
私が
『タロウが人に迷惑をかけるのが“耐えられない”』
『タロウが風邪引くと”パニックになる”』
『タロウとの生活で“時間を作るのが困難だ”』
から。 妥協して妥協して、出した結論がこれ、
[ad#yume_inline]『友達はいらない』
私が笑顔ならタロウも笑顔だ。タロウが笑顔なら私も笑顔だ。 タロウは人見知りはしないから、
きっといつかタロウと同じ
『マニアックだけど幼い友達』
を見つけるだろう。
私は友達がいなくて寂しいけど、これでいい。
私達親子の平和が一番大切なんだ。
切ないね。
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